瞬間英作文という本が英語学習者の間で大人気だと聞いたのは数年前のことです。
瞬間英作文とは、日本語の文章を見た瞬間に英文が作れるようになるまで繰り返し練習するための、所謂英語のトレーニングです。
聞くところによると、これには賛否両論あるようですが私は断然肯定派です。
なぜなら、私も似たような訓練を繰り返し繰り返しやっていた時期があるからです。(その当時は『瞬間英作文』という言葉は知らなかったのですが)
その時の経験が私の英語上達の足掛かりになったと断言できるぐらいに効果を上げてくれました。
ではさっそく瞬間英作文について書いてみたいと思います。
瞬間英作文のやり方って?トレーニング法!
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)
どんどん話すための瞬間英作文トレーニングの本には「「瞬間英作文」とは、中学で習うレベルの文型で簡単な英語をスピーディに、大量に声に出して作るというものです。」と説明があります。
とにかく簡単そうな英文からどんどん作り瞬時に声に出していきます。
具体的に言うと、
①日本語文を見る
②瞬時に英文に直し英語で言う
③この繰り返し。日本語を見た瞬間に声に出してその英文を言います。
時々、「よく日本語を頭の中で英語に訳してから声に出すのは良くないって聞くけど、瞬間英作文は似たようなものでしょう?」と聞かれることがあるのですが、これは違います。
瞬間英作文は、日本語から英語に訳してから声に出すのではなく、
日本語を見た瞬間に声に出しながら英文にするという作業だからです。
もたもた頭の中で英訳するんじゃなく、
とにかく瞬発力を鍛えるというイメージかな。
瞬間英作文を挫折する人が多い理由は?
まず、作業のやり方が地道すぎるということです。
でも、何にしても地道な努力がなければ目標に近づくことはできないのではないでしょうか。
私はたとえ話が好きなので今回も例えますが、
・自転車に乗ったことのない子供に自転車を買い与え、乗り方のコツを教えても本人の練習なしでは乗りこなせるようにはなりません
・得意分野で勝負しようと思って転職しても、新しい職場にはその職場のやり方があります。
どれだけ初めから能力を備えていたとしても、実際にその会社で大活躍できるようになるまではそれなりに慣れと努力が必要です。
・有名なピアニストだって日々地道に努力しています。
言語でいうと、日本人の子供として生まれたからと言って生まれて数か月で日本語を自由自在に操れる子なんていないわけです。
何年もかけて、日々周りの人が話す日本語を聞き、意味を覚え、自分でも話してみながら少しずつ日本語力をつけていくわけです。子供と関わることのある方ならわかると思いますが、小学生ぐらいの子でも日本語の間違いは普通にあります。
母国語でもそんな状態なのにましてや、ある程度の年齢に達してから外国語を学ぼうとするとそれなりに面倒な作業を地道にやっていくのは避けて通れないことだと思います。
瞬間英作文のトレーニングをただの暗記作業だと思うのは間違いかも
瞬間英作文をただの暗記作業と捉えている人がとても多いです。
私の友人でも数人いました。
「あんな初歩の初歩からいちいち暗記していくなんて、気が遠くなるーー」と。
確かにあの本を読む限りではそう受け取っても仕方ないのかもしれませんが、私はあれは暗記ではなく英語で発言することに慣れるための訓練だと思っています。
日本という国で日本語のみを使って生活していると、理解しているはずの簡単な英語がスラスラ出てこないことなんてよくあります。
例えば I go to the supermarket.が基本の文章だとします。
では主語を彼 (He)に変えて文章を作りなさいと言われた場合、どうなりますか?
He goes to the supermarket. ですよね。
ではそれを疑問形にするとどうなるでしょうか?
Does he go to the supermarket? ですね。
きっと、なーーーーんだ、こんなの簡単だよ!と思った方は多いと思いますが、ネイティブスピーカーとの会話となると、こんな簡単な言葉が出て来なかったり、文法を間違ってしまったりすることがあります。goesやdoesがすんなり出てこない、というあの悔しい経験は英会話に慣れていない人なら誰でもするものではないでしょうか。
また、普通のネイティブスピーカーの話し言葉はそこそこスピードがあります。
英語で喋り慣れてないと焦ってしまい、普段間違えないような言い間違えなどを連発してしまうことがあるのです。
でも、基本的な英文が頭の中に叩き込んであれば、こういった初歩的なミスをする確率はぐっと下がります。
これホント!!
例えば、私が高校生の頃 “Could you tell me how to get to 〇〇〇〇? “という文章を丸暗記しました。
ご存知の通り「〇○○○への行き方を教えていただけますか?」という意味の英文なわけですが、そのおかげで外国で道に迷った時だけは表現を迷うことなくスラスラ言葉が出てきました。
当時はまだ「そこへはどれぐらいの距離がありますか?」の “How far is it from here to 〇〇?” という文章は言えないぐらいの英語力だったのですが、行き方を聞くことだけはできました。
その後How far~~の文章も問題なくできるようになりましたが、やはり何度も繰り返し練習したからです。hereの部分を your house や the bank などに言葉を変えながらとにかくこの文章に慣れ、考えなくても口をついて出るようになるまで練習をしました。
基本の文章から主語や動詞が変化するだけで全く言葉が出なくなるのであれば、それは意味のないただの文章暗記なのかもしれませんが、パターンが変わっても瞬間的に文章を作れるようになるのであれば、それは単なる暗記ではなくトレーニングなんだと思います。
瞬間英作文を極めると英語力はどんなふうに変わる?
一旦基本的な文法を頭に叩き込んでしまうと、スピーキングの際の自由度が格段に上がります。
結局のところ、構文を知っているだけでは会話の際に自由に話すのは難しいです。
知っているというだけで、会話で使いこなしているわけではないからです。
私も、英会話に慣れていなかった時期、何度も何度も悔しい思いをしました。
メールや何か文章を書く時には割とスラスラ出て来ていた文章が、外国人との英会話になると突然しどろもどろに・・・。
「メールではこんなんじゃないんですーー!」といつも心の中で言い訳していました。
それが、日常で使うお決まり文句や割と頻繁に使う文章をいつでも引き出せるようにしっかりトレーニングしておくだけで、しどろもどろの会話とはさよならできるのです!!
このしどろもどろが解消するだけですごい自信になりますし、会話の相手である外国人にも「この人は英語を自分のものにできているな」というふうに見られます。
瞬間英作文を単調で非効率的な作業だと思っている人もいると思うのですが、この単調なトレーニングをしただけでしどろもどろが解消され、流暢な英語にぐぐっと近づくのであれば頑張ろうという気になりませんか?
日々きちんとトレーニングすると、いつの間にか文法にも強くなりますし中学や高校の時にイマイチ理解できなかった構文なども考えこまなくてもスラスラ出て来るようになります!
そこまでくると、「流暢に英語を操る人」と言われるレベルに極めて近くなります。
どんな変化球が来ても対応できるようにトレーニングを頑張りましょう!
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)
こちらが噂のベストセラー、どんどん話すための瞬間英作文トレーニングです。
最初の方のページはあまりに基本的なトレーニングなので馬鹿馬鹿しいと思ってしまう人がいるかもしれませんが、これも一応やっておいてください。
実際の会話の際、馬鹿馬鹿しいと思っていたところで詰まってしまうと一番凹みますから・・・(経験済みです)
ポンポン話すための瞬間英作文 パターン・プラクティス(CD付) (CD BOOK)
先に紹介した青い本がスラスラ言えるようになったら、次はこちらで練習しましょう。
これがある程度自在にできるようになったらあなたはもうかなりの実力がついてることでしょう。
私は以前、コツコツするということがとにかく苦手で(今もですが)、自分の中で面倒だと思うことはすっ飛ばしてしまうことが多かったのですが、その大変な過程を飛ばして楽に何かを習得することは難しいんだとやっと気づくようになりました。
遠回りのようで実は一番の近道なんですよね。
ホント、面倒かもしれませんがやったもん勝ちです。
効果絶大の瞬間英作文、ぜひ今日から始めてみてください。
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