先日NEW YORK POSTを読んでいると「ニューヨーカーがこの街で一番嫌いなこと」というおもしろそうな記事が載っていました。
色々な「嫌いなこと」が載っていたのですが、その中からいくつか抜粋し、私なりの意見を述べていこうと思います。
ニューヨークの街に漂う生下水の臭いがひどすぎる
ニューヨークをオシャレで活気のある町だと思っている人はとても多いです。決して間違いではないのですが、それだけではありません。
ニューヨークはとても臭いのです。
下水に限らず、生ごみや、その辺に捨てられた食べ物の腐敗臭などなど、道を歩いていると思わず顔をしかめてしまうほどの臭いが漂っています。
臭いに関して言えば、夏は地獄です。
ありとあらゆるものの腐敗臭が熱せられていつもの10倍ほどの臭いになります。
時には川自体から信じられない腐敗臭が漂ってくることもあります。
夏場に市内をサイクリングしていると、息を止めなければならない場所が多すぎてうんざりするほど・・・。
私はニューヨークが好きですが、それでもこの臭いは許しがたいですね。
私の友人の名言:「ニューヨークは町自体が公衆トイレの臭い」
ありとあらゆる壁に描かれるグラフィティ(落書き)in NY
ニューヨークといえばグラフィティというイメージですが、昔に比べると随分減って来ています。
そうは言ってもグラフィティ=治安の悪い場所と捉えられがちなこの芸術的な落書きはニューヨーカーから嫌がられています。
私もグラフィティが多くあるエリアは危険だと思っていたのですが、ある日グラフィティを描く黒人のグループを見かけたことがあります。
彼らは朝の光に照らされながら楽しそうに鼻歌交じりに絵を描いていました。
私の中ではグラフィティ・アーティストたちは深夜にヒップホップをかけ、”Yo, Yo!”などと言いながら描いているイメージだったのでそのギャップに驚きました。
ちなみに、ニューヨークを歩いているとわかるのですが、ベランダのない高層アパートの外壁やら橋の橋脚やら、どうやって描いたの?!という位置にもグラフィティの絵を見かけることがあり、驚きます。
電車やバスの中からグラフィティを見るのも楽しいですよ。
でもグラフィティの多いエリアを歩く時は周囲に注意を払ってくださいね。
ニューヨークはホームレスによる物乞い行為がすごい!
確かにニューヨークには物乞いする人がとても多いです。
ホームレスとは無縁の日本の地方都市で生まれ育った私には、ニューヨークのホームレスの多さは衝撃的でした。
しかし、アメリカにはいろいろな問題があり、ましてやこのニューヨークという街でバラ色の生活を送るのは至難の業です。
勝者にとっては不自由のない最高の街でも、そうでない人にとってはホームレスという道を選ぶ、もしくは選ばざるを得ない状況に直面することも致し方ない事なのかもしれません。
アメリカは保険制度の問題で、大病や大怪我等で入院生活を強いられたり手術を受けたりするととんでもない額の費用を支払わなければなりません。
それが払えずに路頭に迷う人もいるということです。
それだけでなくニューヨークの物価の高さや失業率の問題やら色々な問題が複雑に絡み合っており、
ホームレスの物乞い行為に関してはニューヨークに住んで10年も経っていないただの日本人が偉そうに意見する立場にはないのかもと思ったりもします。(失業率は年々下がっていますが、それでも職に就けない人がいるのも事実・・・)
実際、ニューヨークで生活するということは決して簡単なことではなく、ひょっとするとこの街に住む誰もが路上生活者になってしまう可能性を秘めているのかもしれない・・・と思うことすらあります。
ニューヨークには子供のホームレスもいて、なんとも複雑な心境にさせられることが多々あります。
そんなわけで路上生活者が物乞いをすること自体に関しての個人的な意見は控えますが、私が嫌だなと思うのは人の善意に付け込んでいる「物乞いを職業にしている人たち」です。
例えば地下鉄に乗ると毎回必ずと言っていいほど出くわすのですが、突然地下鉄の車両の中で「私は病気です」とか「不治の病を患っています」などと大声で演説し始める人がいます。
「私は生まれつき身体が弱く、働きに出ることができません。夫もおらず、私の生活を支えてくれる人は誰もいません。
でも家では年老いた病気の母と幼い子供たち3人が今もお腹をすかせて私の帰りを待っています。彼らには何の罪もありません。
どうか、こんな私たちを助けてくださいなんとかかんとか・・・(実際の演説はもっと長いことが多い)」などと叫び、話し終わると乗客の前を歩き回り集金を始めます。
そして一通り終わると次の駅で降り、別の車両へと向かいます。
その足取りの軽いこと軽いこと・・・仕事ができないほどに体が弱そうには見えません。
本当に生活に困っている人に関してはそういった手段も構わないと思うのですが(強盗するよりマシ)、そうじゃない人が善意に付け込んでお金儲けをするのはいかがなものか?などと思ってしまうのです。
とにかくニューヨークで生活しているとホームレスを職業にしている人に出くわす機会がとても多いのです。
地下鉄でなくても、ドラッグストアやスーパーの出入り口で「お金くれよ~」と積極的に買い物客一人一人に声をかけている人もいて、渡米後しばらくは日本では経験したことのない状況にいちいち驚いたものです。
ちなみに、ホームレスと言っても様々で、ファッションフォトグラファーをしているホームレスもいます。
日本のメディアで取り上げられたり、映画になったりしているのでご存知の方もいらっしゃるでしょう。
こんな生き方もあるんですよね。
ニューヨークのアパートの屋上に住む元モデルで現在フォトグラファーとして活躍する”ホームレス”、マーク・レイの生き方に興味のある方はぜひご覧ください。
ニューヨーク市の道路の陥没
ニューヨークは大都会ですが、道路の状態はかなり劣悪です。
道路が凸凹していたり、小さな陥没があったり、ひび割れていたり、あんなに舗装が悪いとは渡米前には思ってもみませんでした。
自転車でニューヨーク市内を走行していても、道路の舗装の状態が悪くてお尻が痛くなることはしょっちゅうですし、バスに乗っていても道がガタガタしているせいで無駄に振動が伝わってきます。
そんなわけで、普段の生活ではほぼスニーカー着用です。(日本ではヒールが好きだったのですが)
女性のニューヨーカーも、普段履きはスニーカーで、職場や待ち合わせ場所に着いてからヒールに履き替えるという人がとても多いようです。
インスタなどでニューヨークでシックなドレスにハイヒール姿でポーズを決めている女性を時々見かけますが、ほぼ確実にハイヒールは別に持参したものだと思います。
日本では田舎町でもハイヒール姿の女性が歩いていますが、ニューヨークではハイヒールで歩いている人は圧倒的に少ない印象です。
ニューヨークに観光で来て、ヒールの靴で歩いたらあっという間に傷んでしまったという話も聞きますので、旅行の際はご注意を。
オシャレして記念写真を撮りたい場合は、面倒でも移動はスニーカー、写真の時はヒールに履き替えることを強くオススメします。
路上駐車禁止区域での路上駐車in NY
ニューヨークは路上駐車がめちゃくちゃひどいです。
そもそも日本とは違い、路上駐車オーケーな場所が多いのも事実ですが、それにしてもひどい。
路上駐車用スペース(?)である道路の両端だけでなく、その隣の自転車レーンにまで路駐している車の多いこと!
そうなると自転車は車道に出なければならず、交通量が多くマナーが悪い車が多いニューヨークでは自転車乗りは苦労しっぱなしです。
【アメリカで自転車】スリリングだけど楽しいNYサイクリング|アメリカのルールも
また、路駐するために何度も車道でハンドルを切り返しながら縦列駐車しているドライバーも多く、交通渋滞の原因になったりもします。
路上駐車オーケーな場所が多いニューヨーク市ですが、勿論路駐禁止区域もあります。
でも多くの人がそんなことおかまいなしで路駐をします。
そのエリアの多くの住民は迷惑していますが、特に改善される様子はありません。
無知なのか、他人の迷惑などどうでもいいと思っているのかは本人のみぞ知る・・・。
ニューヨーク在住の私が嫌いなこと
私はニューヨークが好きです。
でも、正直嫌だなと思うこともあります。
上に挙げたことと重複する箇所もありますが、私が嫌いなことも書いてみたいと思います。
・ストリートも駅も公共交通機関もトイレもどこもかしこもが汚いこと
・電車やバスの変更が多すぎること
・他者を思いやる人が少ないこと(忙しすぎ?)
・町が臭い
・安全になったとはいえ、まだまだ日本に比べると治安が悪いこと
・ニューヨーク市内で気軽に使える公衆トイレが少ないこと
この辺りでしょうか。
嫌いなことには違いないのですが、これら全てが改善されたらニューヨークらしさがなくなるんだろうな、と思います。
もしかするとこれらの問題全てを含めてニューヨークの良さなのかもしれません。
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