マンハッタンやブルックリンに比べて、地味で冴えない地区だと思われがちなクイーンズですが、個人的に最高だと思っているエリアがあります。
ニューヨークのインド人街、ジャクソンハイツです。
数年前に公開された映画、「ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ」をご覧になったことがある方はピンとくるでしょうか。
ジャクソンハイツはニューヨーク市内だとは思えないほど、インド系の人たちで溢れています。
頭にターバンを巻き、口ひげを長く伸ばした男性や、美しい民族衣装姿の女性がたくさん見られるこのエリア。
聞こえてくる言語も英語ではなく南アジアの言葉が中心です。
カレーが好きな人、マンハッタンの観光に十分満足した人、怪しさを求めている人、南アジアの民族衣装が好きな人、急にガネーシャさんの置物が欲しくなった人は今すぐJackson Heights(ジャクソン・ハイツ)へ!!
ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ [DVD]
スパイスの香りがお出迎え!ジャクソンハイツへようこそ
2018年10月29日撮影 平日だということと気温の低さのせいで人はまばら。普段はもっと賑わっている
クイーンズのジャクソンハイツの駅に降り立つとすぐにスパイスの香りがしてきます。
日本では昼時、夕飯時に住宅地を歩いているとカレーの香りがどこからともなく漂ってくることがよくありますが、ニューヨークでは一般住宅からカレーの匂いがしてくることはほぼありません。
でもここジャクソンハイツは別。
街全体からカレーのスパイスの香りがしていて、アジア人にとっては気分が上がる場所だと言えるでしょう。
ちなみにジャクソンハイツは、街全体がインド人街というわけではありません。(わかりやすくするためインド人街だと紹介していますが)
面積の大半は中南米人街となっており、ある場所を境に言語はスペイン語、流れている音楽はサルサやレゲトン、バチャータ・・・と全く違った2つの文化が共存しているという非常にユニークな街です。
中南米エリアも面白いのですが、今回はインド人街にスポットを当ててご紹介したいと思います。
ジャクソンハイツのインド人街は、インドだけではなくパキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ネパール、チベット、ミャンマー、ブータン、モルジブ、アフガニスタンの人々が集まって生活しています。
ですから街の中で見られる文字や民族衣装も様々です。
看板の文字(全く読めないけれど)を見ているだけでもワクワクしてきます。
ね?何が書いてあるか読めなくてもドキドキわくわくしてきませんか?
とにかくこんな感じでニューヨークとは到底思えないような熱い熱い南アジアの雰囲気が味わえるのがジャクソンハイツです。
ジャクソンハイツの街の様子を多く載せた記事はこちら
↓ ↓ ↓ ↓
「ジャクソンハイツへようこそ」の街はこんなところ!インド(アジア)好きならここへ行け
美味しいインド料理(カレー)が食べたいならジャクソンダイナーへ
Jackson Dinerは、ジャクソンハイツで一番好きなインド料理のお店です。
ここはランチ(11:00~16:30)は主にビュッフェスタイルになっています。
様々な料理が並んでいて、どれを食べようか迷ってしまうほど。
おすすめは、
アル・ゴビ Aloo Gobi カリフラワーとポテトの炒め物
チキン・マカニ Chicken Makhani ナッツベースのバターチキンカレー
チリ・チキン Chili Chicken エビチリの鶏肉バージョン
ライスプディング Kheer お米のデザート。ライスをミルク?で煮込んだ物
辛すぎる料理はちょっと・・・という私でも何度もおかわりしてしまうほど美味しく食べられる品々です。
日によってお店に並ぶ料理が多少違ったりはしますが、これらはよく見かけます。
チキンマカニとライスプディングはいつ行っても毎回あります。
初めて行くときは、少量ずつ色んな料理を試してみることをおすすめします。たまに、普通っぽい見た目で滅茶苦茶辛い料理などもあるので・・・\(^o^)/
ここでは4種類しか紹介しませんでしたが、ナンやライス、生野菜や豆料理、チップスなども必ずあります。
何を食べても美味しいのでぜひ行ってみてください。
ビュッフェが苦手な方はメニューをもらってその中から注文することも可能です。
私はいつもビュッフェで好きなものを取っています。↓↓↓
ビュッフェは11ドル少々でおかわり自由。私を含め、多くの人がおかわりしています。
とても美味しいので食べすぎ注意!!(チップを払うともう少し高くなります)
レストラン情報
Jackson Diner (ジャクソン ダイナー)
37-47 74th Street
Queens, NY 11372
(718) 672-1232
★営業時間★
日曜~木曜, 11:00 am-10:00 pm
金曜、土曜, 11:00 am-10:30 pm
土日は物凄く混雑しています。
ゆっくりインド料理を楽しみたい方は平日に行ってみてください。
平日は、土日に比べてわずかにビュッフェの料理が少な目だったりしますが、それでもお腹いっぱい食べられます。
レストランの中はこんな感じです。こちらは平日の午後3時すぎの様子。
こんな中途半端な時間でも常にお客さんはいます。
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PATEL BROTHERS!インドの食品なら何でも揃うスーパーマーケット
ジャクソンハイツに来たら必ず行きたくなるのがインド系スーパーマーケットのPatel Brothers。
店員さんもインド系、お客さんの多くもインド系、このスーパーマーケットに行くと、まるでインドに迷い込んだような感覚が味わえます。
店員がとても多く、活気に満ち溢れています。
お手軽にインド料理が楽しめるインスタント食品。
種類が豊富!お土産にも良いかもしれません。
南アジアではお馴染み食用バターオイルのGhee (ギー)も陳列棚にびっしり。
ギーはモデルのローラが使っているとTVで言っていましたね。
実は我が家にもありますが蓋が開かなくなってしまい、10か月ぐらい放置しています・・・。
10か月・・・キモッ!!
お米コーナーです。パッケージがなんだか可愛い!
パキスタンのお米。黄色と緑のこのバッグが可愛くてちょっと欲しくなりました。
シマウマ米。Extra Longらしい。なぜお米のパッケージにシマウマ採用なのか気になります 笑 しかも、結構売れてる・・・。
いかにもインド、なパッケージ。
お米のコーナーは結構広く、色んな種類の商品がたくさん置いてあります。
お茶。TAJ MAHALという名前とこのデザインに惹かれます。ちょっと飲んでみたいかも。
調味料やらスパイスやら。たまにここでスパイス購入しています。
こちら歯磨き粉コーナー。文字は読めませんが緑の日の丸のようなマークがついてます。
インド系スーパーではこの緑の日の丸マークと、完全に日本の日の丸マーク(白米に梅干しスタイルの)を見かけますが、どうやら緑の方はベジタリアン向けの商品で、日の丸はノンベジタリアン向けだということを表しているんだとか。
確かに歯磨き粉に肉や魚などが含まれているとは思えないのでノンベジタリアンマークなのかもしれませんが、なんだかおもしろいですね。
パッケージにインド美人が!
ジャクソンハイツをウロウロしているとたまにこんな感じの超絶美人を見かけることがあります。同性から見ても美しくて見惚れてしまうほどなので、殿方の鼻の下は伸びっぱなしでしょうね。
ヘナタトゥーでしょうか?髪にも使えるとの説明書きが。
Patel Brothersは間違いなくスーパーマーケットですが、このようにガネーシャさんをはじめとしたインドの神様(?)の置物のようなものまで販売しています。
写真はありませんが、スーパーですので当然野菜や果物、デザートなども売っています。
冷凍食品も安くて美味しい商品がたくさんあるのでぜひ試してみてください。
おすすめはチキンマカニです。
お店情報
Patel Brothers
37-27 74th Street, Jackson Heights, NY 11372
(718)898-3445
★営業時間★
8:00~21:00
ジャクソンハイツの街をブラブラしてみる
ジャクソンハイツをぶらぶら歩くと、飲食店以外にもやたら民族衣装店やジュエリー店、南アジアの布の店(?)、雑貨屋が多いことに気が付きます。
気になる店があったら思い切って入ってみましょう!
私は時々勇気を出して入るのですが、意外にもベラベラ話しかけて来たり押し売りをしてくるような店員に当たったことは一度もありません。
基本的には放置プレイですが、困った時には親切に対応してくれる店員さんが多いように思います。
コバンザメのようにべったりくっつかれるのが嫌な人におすすめ!!
たまに行く雑貨屋さん
雑貨が多いですが、調理器具や食器なども置いてあります。私はここでインド料理店で出て来るようなステンレスのカレー皿を買いました。お値段は1枚11ドル~14ドル程度でお買い得でした。
本もたくさんあります。読めない本が本棚にあるってなんだか楽しいので、いつか購入してみようかなと思ってみたり。
この雑貨屋さんはタクシーの奥のお店です。(場所はジャクソンダイナーの向かい辺りです)
写真で紹介した以外にもアクセサリーやお香、アロマオイルや神様関連の置物、数々の煌びやかな布、CDやヒンディー語のノートのようなものなど面白そうなものがたくさんありました。
商品を見ている間、店員さんは基本放っておいてくれますが、皆とても親切です。わからないことがあればなんでも親切に教えてくれます。
コバンザメのように後を追って来たりはしないのでご安心を。
さあ、さらに歩いて見ていきましょう。
20ドルとお手頃価格の民族衣装のお店や、
ゴージャスなジュエリー店や、
なぜか土だかホコリだかで汚れた食器を売っているお店、
何語なのか、どこの国の文字なのかさえわかりませんが、こちらは食べ物屋さん。
色々なお店が立ち並びます。
こちらはケバブキング!ちょっと気になりますね。バングラモバイル、バングラトラベルという響きもなんだか熱いイメージで良い感じです。
店の手前付近にはテーブルとイスがあり、多くの人で賑わっています。(なぜか、いつ来てもここで座っている人の多くが男性です)
この日の気温は8度ぐらいでしたが皆こうやって座って話に花を咲かせています。
春や夏にはここでダンスや楽器演奏などのパフォーマンスをしている人をよく見かけます。
Ittadi は真鍮や鉄という意味だそうです。レストランのようで、建物の外にメニューが置いてありました。
ジャクソンハイツのインド人エリアの雰囲気、少しはお伝え出来たでしょうか?
最後はマネキンたちをご覧頂いて、終わりにしたいと思います。
ジャクソンハイツのマネキンたちが個性的
民族衣装のお店のマネキンを見るのが、ジャクソンハイツに行った時の楽しみの1つです。ゴージャスな衣装と、どこかクールに決めているマネキン。独特の雰囲気です。
子供たちのマネキンが若干怖いと思ったのは秘密です。
これはどこの衣装なのでしょうか?見るだけでわかったら面白いだろうなあ。
個人的に日本の着物が一番好きな民族衣装ですが、南アジアの衣装も装飾が細かくて美しいですよね。
子供マネキンの表情!やっぱりちょっと怖い。
こちらは半地下のお店。マネキンたちに見上げられているような。
しかし真ん中の紫の民族衣装が溜息でるほど美しいです。
反対に、こちらは2階のお店のウィンドーから。ド迫力。そしてマネキン3体かと思いきや、右にひっそりともう一体・・。
こちらのマネキンが着ている民族衣装は本当にゴージャスで、遠くからでもひときわ目立っていました。ブライダル用の衣装でしょうか。美しい。
ジャクソンハイツで面白かったエピソード
私が初めてジャクソンハイツを訪れたのはもう5年近く前になりますが、あの時は本当にびっくりしたのを覚えています。
いくつかびっくり&おもしろエピソードを挙げていきますね。
・ターバンに長い白髭のいかにもな露天商が本や置物を販売(オールシーズン)
・男性がなにやらぶつぶつ言いながら怪しげなチラシを配って来る(オールシーズン)
・「シェーバー!シェーバー!」と怒鳴りながら剃刀を売り歩いている中年男性(たまに)
・縦列駐車に失敗して後ろの車にぶつけてしまった男性と車をぶつけられた男性がタミル語?で怒鳴り合い
・アフガニスタン系?の衣装(白い帽子に、裾の長い白いシャツ、白いパンツ)を身にまとった男性たちが早口でまくしたてながらゾロゾロ・・・
ジャクソンハイツに通うようになって最初の頃は、「なんて濃いエリアなんだ!」と腰を抜かしそうになりました。
それまで普通のニューヨークしか知らなかったので。
ニューヨークっぽさゼロだよね!!
冗談抜きで、西南アジア人たちの凄まじいエネルギーと熱さに圧倒されたのを覚えています。
そうかと思えば、夏場は多くの女性たちが民族衣装で闊歩していて、それはそれは華やかだったり、ジャクソンハイツは本当に不思議な街です。
(冬は民族衣装の上からダウンのロングコートを羽織っているのでファッションチェックしたいなら夏が断然おすすめです)
このジャクソンハイツという街は、いつ訪れても私をフル充電にしてくれる場所です。
アジアがお好きな人にはきっと気に入ってもらえると思うので、ぜひ一度足を運んでみてください。
きっと新しいニューヨークが発見できることと思います。
Jackson Heights ジャクソンハイツへのアクセス
マンハッタンから電車でジャクソンハイツへ行く
Times Square 42 St から電車( E, M, F, R, 7 )に乗車し、Roosevelt Ave & 74th Street で下車。
ジャクソンハイツのインド人街自体はそれほど大きくないので、あまり時間がなくても楽しめると思います!(*´∀`*)
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