日本では地方出身者が「東京の人は冷たい」などと言うことがありますが、
それはアメリカでも同じで「ニューヨーカーは総じて冷たい、ドライすぎる、そして攻撃的」という感想を持つ人が多くいます。
本当にニューヨーカーはドライで冷たいのか?ニューヨーク在住の私が見解を述べてみたいと思います。
今回は「ドライ、冷たい」という点について書きたいので「攻撃的」という部分に関してはまた機会があれば。
今回は、ニューヨーカーのドライな部分にフォーカスを当てますが、
真逆の人もたくさんいます、念のため。
NY在住の私が体験した “ニューヨーカーはドライ” エピソード
ニューヨークに越して来て暫くの間は、特定の人たちとしか接する機会がなくニューヨーカーの人となりなどもあまり分からなかったのですが、いくつかのサークルに所属するようになってから「あれ???ニューヨーカーってドライすぎないかい?」と思うことが次第に増えてきました。
いくつか例を挙げてみますね。
ヨガ教室でニューヨーカーはドライで冷たいと感じた件
例えば通っていたヨガの先生が引っ越しでニューヨークを離れることになった時のこと。
最後の授業の後、先生はしんみりしながら「これまで私のレッスンに来てくれてありがとう。これで最後になるけれど、またここに帰って来て皆さんと再会できたらいいなと思っています」と話しました。
先生は遠方に引っ越すことが決まっていたので、「もうこれで会えないんだ。」と寂しさでいっぱいになっていたのですが、先生の最後の挨拶が終わった瞬間、なんとほとんどの人が「バーーイ!」と帰ってしまったのです!!!
別れを惜しんだりせずに、ですよ!
当時先生がハマっていると言っていたヘルシーおやつを私たち生徒に持って来てくれていたのですが、
「ショウガ味のグミなんていらない」と返してから去って行く人も・・・・・。
あんなにお世話になっておいて、先生の門出を祝う人も、先生との別れを惜しむ人もいないのか!!!と衝撃でした。
結局先生にきちんとお礼を言ってお別れをしたのは参加者数十人のうち、たった3~4人だけでした。
ニューヨーカーは基本忙しいので、もしかしたらすぐに次の予定があったのかもしれませんけど・・・お礼ぐらい言ってから帰れないの?
ニューヨーカー、超ドライ!!!というか、薄情・・・?
習い事類似案件!やっぱりニューヨーカーはドライ!
もう一つ。
別の習い事がらみの、”ニューヨーカーはドライすぎる”エピソード。
またまた習い事の先生の話ですが、人懐っこくて面倒見の良いその男性の先生は、人の良さを存分に発揮し無料講座を開いていました。同じような内容の別の教室では1回25ドルほど取るが多い中、その先生は超太っ腹でした。
当然その講座は大盛況で、毎回40人以上の生徒が集まっていました。
毎週末の講座の中で、先生は生徒の顔と名前を覚えていき、生徒同士も顔見知りになり、濃い時間を過ごすようになっていました。
そんなある日。
講座の最後に先生が、「再来週の講座の日、僕の誕生日なんだ。講座の後にちょっとしたパーティーを開こうと思ってるから皆ぜひ参加してね」と言いました。
そのまた次の週も、「来週は僕の誕生日だから、パーティーを開くよ!参加してね!」と告知をしていました。
残念ながら私はその時間予定が入っていて講座の後に残ることは不可能だとはわかっていたのですが、せめてちょっとしたプレゼントを用意しておこうかな、と思っていました。
そして先生の誕生日当日、講座には40人ほどが集まったのですが、レッスンが終わった途端ほぼ全員いなくなりました。
パーティーの準備を始める先生を横目に見ながら、「ハッピーバースデー」「ハッピーバースデー、ミスター〇〇」と口々に言いながら、ゾロゾロ帰っていく生徒たち・・・。
私も残れなかったのですが、
一応パーティーで食べてもらえるように、
焼き菓子セットをプレゼントしました。
最終的に4人ぐらいはその場に残って先生のお祝いをしたみたいなので、良かったんですけどね。
空港スタッフの態度などもLAなどに比べるとニューヨークは冷たい
よく仕事やプライベートで空港を利用する人はご存知だと思いますが、ニューヨークの空港職員はあまり評判がよくありません。
これは私もアメリカに引っ越してきた時に真っ先に感じた事です。
正直、ドライというより「冷たい、余裕がない・・・?」と感じました。
私は渡米の際、成田からLAを経由してニューヨークに来たのですが、LAの空港スタッフが凄く親切で温かかったので余計に。
LAのロサンゼルス国際空港では、国際線ターミナルから国内線ターミナルに移動している時でも、ちょっと辺りを見回していると、近くにいるスタッフが「大丈夫?問題ない?」と声をかけてくれました。
X線検査の時にウエストポーチに入れたお金が心配で、取り外すのを一瞬躊躇した時も、「中を勝手に開けたりしないから心配しないでー」と笑いながら言ってくれたり・・・。
また私はLAの空港にて、永住権のための手続きがあったのですがその際にお世話になった国境警備員の男性たちも、フレンドリーではなくとも、親切にしてくれました。
とにかく大らかなイメージがありました。
大らかで、親切でのんびりした印象のLAから一変、ニューヨークに着くと、イライラした様子の職員がガムをくちゃくちゃ噛みながら怒鳴っている姿が目に入りました。
もちろん普通に仕事をしている人もいるのですが、どうしてもしかめっ面だったりイライラしている職員がとても目につきました。
そういえば以前スーツケースの中身が抜かれていた時も、地上係員に面倒くさそうな態度で応対されて、すごくガッカリしました。
親切に対応してくれる人もいるので、十把一絡げに「ニューヨークの空港職員は冷たい」というのは良くないかもしれないですが、アメリカの他の空港と比較すると余裕のなさを感じます・・・。
ドライさが長所になる?!ニューヨーカーは他人のプライバシーに踏み込んで来ない
ニューヨーカーの性格としてよく挙げられる「ドライ、冷たい」ですが、時には良い方に作用することもあります。
それは、ニューヨークには詮索好きな人があまりいないということです。
これは、他人に無関心なニューヨーカーの良いところで、顔見知りレベルの人に立ち入ったことを聞いたりはしません。
個人的に仲良くなった人とはそれなりに色々な話をしますが、近所の人やただの仕事関係という間柄ではプライベートなことはあまり話さないです。
これまでニューヨークに住んでいて、ご近所さんに立ち入ったことを聞いてこられたことは一度もありません。
ついでにいうとご近所さんが数人で井戸端会議をしているのも、ほとんど見たことがありません。
(都会は人間関係が希薄ですからね)
一方日本の私の生まれ故郷。
私が地方都市出身ということも関係しているのかもしれませんが、
近所には噂好きの人が何人もいて、日本に帰国する度に質問攻めに遭います・・・。
「ニューヨークのどこで住んでるの?マンハッタン?」
「子供はまだできないの?」
「いつ帰って来たの?何日に向こうに戻るの?」
「アメリカでは仕事してるの?ご主人の職業は?」
・・・などなど、毎回これらの質問を投げかけられます。
無難に返事してその場を切り抜けるのですが、後日別のご近所さんが、私が話した内容を知っていたり・・・・・。
取るに足らない問題かもしれませんが、日頃は他人に無関心な人が多いニューヨークでのびのび過ごしているため、日本に戻るたびにげっそりしてしまいます。
そうなると、ニューヨーカーの無関心さ、ドライさが輝いてきます。
勝手なもので、ニューヨーカーのドライさにツッコミ入れたくなったり、
また別の時には称賛したくなったりするんですよねー。
結論!!ニューヨーカーはドライ!間違いない
ニューヨーカーはドライすぎる疑惑でしたが、ドライなのは否定はしません 笑
他人に無関心でドライな人々、無秩序、混沌という表現がぴったりの空気・・・
だからこそニューヨークなんですよね。
大変なこともあるけれど、面白いこと、楽しいこともいっぱい。もちろん温かい人もいます。
エキサイティングで活気あふれるニューヨーク生活、楽しもうと思います!
コメント