【アメリカのクレーム対応】ニューヨークのスーパーに苦情を入れた話

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文化(アメリカ・NYC)

少しの間ニューヨークを離れていたのですが、無事帰って来ました。
で、一昨日のこと。

家を空けるために空っぽにしてあった冷蔵庫を満たすためにスーパーへ。
そこでクレーム問題に発展することがあったので書いてみようと思います。
 

ちなみに。
自分の名誉のために言っておきますが、私はクレーマーではありません

アメリカでは主張すべきことは主張するようにしているけれど、自分の中で納得できるようなことであれば無駄に声をあげたりしないタイプです。
日本では泣き寝入り人生だったかと。

それはそれでせつないねえ。

というわけで本題に入ります。

クレーム事件のきっかけはアメリカのスーパーで私に起こった悲劇


 
コトが起こったのはニューヨーク市内のとあるスーパーマーケットでした。
そこはかなり小さな店舗であるものの、常にヨーロピアン系の客で賑わっている人気店。

その日も大勢の買い物客が押し寄せており、スーパーの中はめちゃくちゃ。

すごい勢いでとうもろこしの皮を剥いて粒の揃い具合を確認しているお客、
床に落ちて一部潰れたトマトを陳列棚に戻している店員、
大音量でかかっている音楽に合わせて踊っているお子様数名。

いつもどおり、カオス。

 狭い店内でマッシュルームを買おうと値段チェックをしていたところ・・・

突然頭に強い衝撃がありました。

どれぐらいの衝撃かというと、漫画で頭を打ったときなどに星が頭の上をぐるぐるしてる場面ありますよね。
あれぐらいの衝撃があり、一瞬何が起こったかわからず。
 

しかし、「痛ーー!!!」と慌てて振り返ると、男性の店員が肩の上にでっかい木製コンテナを積んでフラフラ歩いていくのが見えました。(というか音楽にノッていたっぽい)
後は小柄なお年寄りや小さな子供ばかりで、私の背丈ぐらいの高さで何か持っているのはその人のみ。
 

どうやら斜め後ろからそのコンテナの角の部分を当てられてしまったようです。
頭が痛いだけでなく、首にも違和感が。ムチ打ちっぽい症状だったのかもしれません。
 

前にいたパートナーもすぐに気づいて「どうした?」と聞いてきました。

「あの人だと思うんだけど、頭になんか当てられたみたい」と訴えると、「あの木製のコンテナか。ちょっと言いに行くわ」と言うではありませんか。

慌てて「いや、いいよ」と止める私。
混雑していた狭い店内だったし、ワザとじゃないのは分かっていたし。
(とはいえあれだけぶつけておいてスルーはあり得なさすぎですが)

後、大勢のお客さんの前で揉めて見せ物になるのも微妙だったし、
たとえ謝ってくれたところで既に起こってしまっていたので「もういいか」とそのときは思ったのです。
 
 
野菜や果物を購入し、店を後にしました。
 
(ちなみに画像は例のスーパーではありません
全く関係ないフリー画像なわけですが、イメージとしてはこれぐらいの広さで、ギリギリすれ違えるぐらいの狭さ)

騒動を恐れその場で苦情を入れなかったがその後症状が悪化


 
そのうちに治るだろう、と思っていたのですが、甘かったです。

ぶつけられた時の衝撃が凄かったからか、家に帰ってからも患部はズキズキ痛み、衝撃で傷めたであろう首も嫌な感じの痛みが。

とはいえ、もう済んでしまったことだし、後は日にち薬だ!!!と気にしないように過ごしました。
パートナーもすごく心配してくれましたが、「一晩寝たらずいぶんマシになると思うよ」と楽観的だった私。
 
 
 
ところが翌日。

重く鈍い痛みで目が覚め、起き上がろうとすると患部だけでなく頭全体がズキズキガンガンと痛むではありませんか。
首も明らかに痛いし、立っているだけでめまいもします。
 
 
なんだか不安になり、ネットで調べてみると、
「頭を強くぶつけた場合、その場で大事にならなくても数日後に症状が出ることがある」
「とにかく安静に」
「頭痛や吐き気がある場合は病院に行って診てもらった方がよい」などというアドバイスが載っており、いきなり不安になる私。
 
 
パートナーに痛みが増していることと、ネットで読んだ情報について話すと、「病院に行こう!!」とパートナー。
とはいえ、アメリカで病院にかかるのはかなり面倒(保険のこととか)なので、拒否して1日安静にすることに。
 
 

家事もパートナーに任せっきりでゴロゴロしたものの、症状は全く良くならず。
 
 
自分の不注意で頭を打ったことはこれまでもありましたが、こんな症状が出たのは生まれて初めてだったので不安が止まらなくなりました。

私にコンテナをぶつけたあの男性は、私がこんな思いをしてるとも知らずに、普通に過ごしてるんだろうなと思うとなんだか複雑な気持ちになって来ました。
 
そんなことをぽつぽつとパートナーに打ち明けると、「よし、今からでも行って話してくるよ」と着替え始めたパートナー。
 
 
「えええ!!でも昨日あの場で私があなたを止めたせいで、既に1日経ってしまってるよ。今更行っても無駄なんじゃない?」と慌てる私。

 
すると、
ここまでひどくなると思わなかったから、あの場では言わなかったんでしょ?でも現にひどくなってるわけだし、あんなふうに肩の上に乗せて物を運ぶなんて危ないよ。
そもそも人の頭にぶつけておいて謝らないのも非常識だし、万が一気づかなかったとしても不注意すぎるから。冷静に責任者に話してくる」と行ってしまいました。
 



1日経過してからスーパーにクレームを入れる in アメリカ


 
パートナーが家を出てから、私は気が気ではありませんでした。

ここは訴訟大国だし、アメリカ人の多くは他人に頭を下げて謝ることを嫌がります。
(謝罪して非を認めてしまったら後々不利になるからね)

誰も責任を取らないし、よっぽどのことがないと謝らないイメージがあります。
空港でスーツケースの中身を盗られた時も誰も責任取ってくれなかったし。
 

 
1日経ってしまってから文句なんて言いに行ったら、反対に「何だお前!言いがかりつけるな!証拠はあるのか!」などと言われるんじゃないか、
大事なパートナーが怪我でもして帰ってきたらどうしよう!!とすごく不安に。

でもそれは杞憂に終わりました。

スーパーから出たパートナーがすぐ電話で説明してくれたのですが、
スーパーに着いてさっそく責任者を呼んでもらっていきさつを話したそうです。

・陳列棚の方に向いて商品を選んでいたら、斜め後ろ付近からぶつけられたこと。
・振り返るとコンテナを肩の上で担いでいる店員が歩いて行っていたこと。
・直接言いに行こうとしたが妻(私)がそれを止めたこと。
・でも一晩経ってもマシになるどころか悪化してしまったので話しに来たこと。
・もし信じられないのであれば、店内の防犯カメラを確認してくれてもかまわないと思っていること。
・買い物客で賑わっている店内で、あのような運び方をするのは危険だということ。


 
ここまで話したら、スーパーの責任者が口を開いたそうです。
 

アメリカのスーパーのクレーム対応

スーパーの責任者は、
「大変申し訳ないことをした。奥さんに謝りたい。
あなたの言うことはもっともだ。狭い通路だったことは言い訳にならないので今後は安全面に気をつけるよう指導を徹底する。我々のせいで奥さんがこんな目に遭ってしまい本当に申し訳ありませんでした」
と5回も謝ってくれたんだそう。

パートナーが事情説明しているときも、投げやりな態度ではなく、すごく真剣に聞いていたんだとか。

意外でした。

アメリカの生活の中で、何度か車の衝突事故なども目の前で目撃したことがありますが、
双方車から出てくると喧嘩を始め責任のなすりつけ合いをする現場ばかり目にしていたので「相手の怪我の具合など聞く気もないんだ・・・」とドン引きしていたのです。

そういうイメージが強かったため、まさかきちんと謝罪をしてくれるとは思っていませんでした。
 
 

ここのスーパーはイタリア系のお店で、責任者もイタリア訛りが強い人だったようなので恐らく移民かと。
そういう背景も関係してるのかもしれませんが、誠意ある対応をしてくれて本当にびっくりしました。
(1日経ってからクレーム入れたことを申し訳なく思ったほど。)
 
 

アメリカのスーパーにクレーム入れた体験 終わりに


 
もしかしたら今回はこちらに一切非がない状態での出来事だったことや、こちらが負傷してしまったということも関係あるのかもしれませんが、思っていた以上に丁寧に謝罪してくれて驚きでした。
 
まあ、そもそも同じことが日本であったら、ぶつけた時点できっちり謝ってくれると思うのですが、ここはアメリカなので全然期待していませんでした。(それどころか逆切れされるかもしれないと覚悟してましたからね)
 
 
なにはともあれ、お店には事情も説明できたし、ちょっとだけスッキリしています。

アメリカは日本と違い、ある程度主張しないとやっていけません。
(主張したところで思った結果になるとは限らないですし)
もともとクレームつけるのはあまり好きではないのですが、今回はパートナーに言って貰って良かったかなと思っています。
 
 
ちなみに首の痛みとめまいはおさまりました。
頭全体の頭痛もほとんどなくなり、後はぶつけられた患部のみ。

日にち薬だと思うので気合い入れて直そうと思います!!
 

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